個人信用情報活用第1回 銀行カードローン問題と個人信用情報機関

金融庁からの指導もあって、銀行のカードローンの審査態勢の見直しが本格的に、始まろうとしている。ここ数年、銀行をはじめとする預金取扱金融機関(以下、金融機関という)は、その利鞘の大きさと保証会社の保証によるノンリスクという特性から、個人向けのカードローンに注力してきた。しかしながら、その実態はというと、多くの金融機関が、その審査ノウハウを保証会社へ依存するという、いびつな形で進められてきた。

筆者は、長年、金融機関向けの審査支援システムを販売する業に従事し、これまで数多くの金融機関と接してきた。残念ながら、多くの金融機関は、個人ローンの審査ノウハウを自前で保有することを放棄してきた感がある。今日、金融機関のカードローンが社会的批判の矢面に立たされてようとしている本質的な原因は、金融機関が自ら審査をしないことにあるのではないかと考えている。特に、個人信用情報機関である日本信用情報機構(以下、JICCという)に対する金融機関の方の認識度合いが非常に低いことが、金融機関の自前での審査システム構築に水をさしているのではないかと考えている。JICCは、全国銀行個人信用情報センター(以下KSCという)と並んで、金融機関が直接加盟することができる個人信用情報機関である。

JICC情報の重要性を理解することが、金融機関の審査精度の向上に繋がると信じて、筆を進めていきたい。

尚、今回の記事作成にあたっては、筆者が2015年に、月刊消費者信用(2015年2月号~22015年4月号にかけて執筆したものをベースに、改めて、書き直したものであることを申し添えておきたい。

以下、JICC情報を「網羅性」「示唆性」「汎用性」「利便性」という4つの観点から説明してみたい。

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