全国銀行協会が毎月カードローンの集計を公表

9月8日付 新聞に以下のようなニュースが出ていました。
『銀行カードローンによる過剰融資への懸念を受け、全国銀行協会は、会員行の毎月末のカードローン残高をまとめて公表する方針を固めた。早ければ9月末の集計分から始める。同様に増加傾向のアパートローンなど個人の貸家業向け融資の残高も毎月公表する』

全国銀行協会は、カードローンの審査の厳格化や過剰融資の自粛の申し合わせを行なっていましたが、どうも金融庁は十分な効果を発揮していないと判断し、先日の立ち入り検査を行なうという発表に至ったのではないでしょうか。
それを受けて全国銀行協会は残高の伸長を抑制するためには、短いスパンでカードローン残高を発表することにより、各銀行のカードローン融資の抑止を図るという方法を選択したものと思われます。
全銀協は承認率や与信額を抑制すれば、残高の増加スピードは落ち、債権の不良化も抑えられると思っている節がありますが、そんなに簡単に事は運びません。実際には現在審査をしているのは保証会社であり、保証会社の承認率と与信額をコントロールするか、または銀行が保証会社の審査結果から更に絞り込むかしなければならないからです。
保証会社は顧客層を分類し、顧客層ごとに収益率と貸倒れ率を計算して、保証承認率と保証金額を算出しており、一律での絞込みをされると経営に影響が出てきます。保証会社としてはソフトランディングを図りたいところですので、それを考えると急激な変更は出来ないのではないでしょうか。
また各銀行が初期審査で絞ったとしても、その後に他行、信金、信組、消費者金融会社で借入をされることも考えておかねばなりません。
金融機関がカードローン顧客に対して、消費者金融会社のように定期的に個信(KCS)やJICC情報を照会しているという話しを聞きません。利用者の借入状況は日々変化しているわけですが、金融機関が個人信用情報を照会するのは、初回の審査の時だけというのがほとんどではないでしょうか。今日は残高ゼロ円のカードが、明日は残高100万円ということもありえます。カードローンの特性を考えれば、初期審査だけではなく定期的な他社債務の把握が重要となります。
現在、金融機関が加入できる個人信用情報調査機関は、個信(KSC)とJICCですが、正確に債務を知るためには、その両方を照会する必要があります。しかしJICCに加入していない銀行もまだあると聞いています。全銀協は適正な与信を実現するために、各行にJICCへの加入と、カードローン利用顧客に対する定期的な信用情報の照会を促してくるのではないでしょうか。


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