銀行口座を即座に開設 3メガ銀、本人確認の情報共有

金融機関がブロックチェーン技術で本人確認


 金融機関が顧客情報を共有し、店頭やスマートフォン(スマホ)アプリを使った金融サービスを客に即時に提供できるようにする。仮想通貨で使う「ブロックチェーン」と呼ぶ技術を生かし、利用者が一度本人確認を済ませておけば、別の銀行や証券会社との新たな取引を始めやすくなる。金融庁が新しい金融インフラとして実証実験の場を設け、まず3メガバンクが先行導入する計画だ。


 上記のニュースが発表された。いわゆるブロックチェーン技術の導入である。
記事に記載があったが、各行相乗りでブロックチェーンの管理機関を新設し、A銀行に口座を持つ利用者はまず、管理機関に会員登録してIDを取得する。B銀行に口座を作る場合、IDを送信した上で指紋認証や顔認証などの簡単な本人確認ができれば、すぐ手続きできるということである。
今回のケースでは、セキュリティや問題発覚時の対応力確保のため、許可型で参加範囲を絞り込む対応が行われるようである。
 ビットコインのように不特定多数が参加するオープン型のブロックチェーンでは参加者の中から不正を排しながら承認を行うProof of Workと呼ばれるマイニング(新たな取引の記録作業)が不要となり、信頼できる参加者間での簡略化された合意形成の仕組みでデータ更新者を決定すれば良いので、データ更新頻度も格段に高速化することが可能である(現在のビットコインでは約10分必要)。

債権譲渡担保等の契約に関する応用も可能か


 上記の証明が有効ということであれば、今後金融機関でブロックチェーン技術が活用できるものとしては、契約に関するものも有望と思われる。
 コンソーシアム型で法務局もブロックチェーン技術を導入することにより、現在の譲渡担保登記のオンラインシステムを変更することによって、債権の流動化が進め易くなるのではないかと考える。
 ただこうした場合、取引の記録がすべて残るということなので、債務者、譲渡債権者、譲受債権者のオーソライされた記録があることとなる。そうすれば債権譲渡登記がなくても対抗要件を事実上具備していることとなり、債権の保全が可能かもしれない。このあたりの法整備がどのようになるのか興味があるところである。

 ただし便利になる反面、金融機関が懸念しなければならないこともある。ブロックチェーン技術の導入により、金融機関にとってもっとも重要な業務である決済機能が取って代わられ、金融機関を通さない資金移動が行なわれることになってしまう可能性がある。

 現にビットコインでの取引は、資金決済する機関を通さずに資金が移動できている。
金融機関の収益の中で決済手数料収入の占める割合は高いので、今後金融機関としてどのようなしくみで収益を上げていくのか考える必要があるのではないだろうか。

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