個人信用情報活用第8回 JICC情報の汎用性 その1

3.JICC情報の汎用性


4-1.JICC情報は、消費者ローンに留まらない

 JICC情報がいろいろな商品、いろいろな場面で有用であることを記述する。
 従来、JICCは、貸金業者が中心となって設立された経緯もあり、消費者ローンの審査に利用するといった印象が非常に強いものとなっている。しかしながら、個人の信用リスクを判断するために、「住宅ローン」の住宅購入者、「事業性融資」の個人事業主および中小企業の代表者の個人債務を照会することにも有効である。
 特に、昨今、信用金庫においては、「事業性融資」にJICC情報を活用するために加入するところが増えている。中小企業や個人事業主は財務諸表だけでは、財務能力の実態把握が十分にできない。このため、企業代表者の個人債務を把握することで、より精緻な審査が可能となると考えているようだ。
 消費者ローンに力を入れていない預金取扱金融機関であっても、事業性融資の審査精度向上、信用リスク管理は、避けて通れない課題である。JICC情報はその点、大きなツールとなると思われる。
 実際に、事業性融資にJICC情報を活用している信用金庫からは、次のような声を聞いている。
(1)JICC情報をフル活用することで、これまで見えなかった信用リスクが把握できるようになり、JICC情報が事業性融資に必要不可欠な情報だと改めて認識させられた。
(2)JICC情報を本人申告や他の資料の裏づけ情報とすることで、審査者の目利き力を向上させる土台ができた。
(3)JICC情報を更に有効活用するために、事業性融資の途上与信を検討している。
 しかしながら、信用金庫におけるJICC情報の事業性融資への活用は、広く普及しているものではない。これは、これまで、信用金庫に、企業代表者の個人債務を把握する手段がなかったので、従来の審査手法をそのまま踏襲しているに過ぎない。新しい情報が入手できる環境が整った今、審査手法の見直しが迫られている。

 次の表は、消費者ローンへの活用も含め、JICC情報の活用領域について、まとめたものである。
【図表8:JICC情報の活用領域】
201710_08_01

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