職域営業が再評価されている背景

地域金融機関において、職域営業が再評価されている背景として、次の3つの事柄が挙げられます。
一つめに、「戸別訪問」での営業活動が非効率になったこと。
二つめに、個人ローン強化の必要性が高まったこと。
三つめに、既存取引先との取引強化の必要性がますます高まったこと。

(1)戸別訪問での営業活動の非効率化について

 近年の「少子高齢化」「核家族化」「女性の社会進出」といった社会環境の変化の中で、従来、地域金融機関が、個人取引のための主要施策としていた戸別訪問での効率が低下してきました。たとえば、自宅を訪問しても、共働きのため留守の家庭が多くなりました。防犯意識の高まりから、簡単に自宅に入れてもらえなくなりました。また、せっかく会えた人も留守番の高齢者で金融商品を購入するための意思決定権者には会うことができないなどの課題が生じています。そこで、個人取引活性化のために、戸別訪問に代わる策として、意思決定権者にコンタクトし易い職域営業が見直しされるようになってきました。

(2)個人ローンの強化の必要性

 人口減少に伴う市場規模の縮小により地域金融機関間での競争はますます激しくなっています。金融商品における低金利化が進み、貸出利鞘は減少の一途を辿っています。そういった中、個人ローンは、利回りを確保できる数少ない金融商品として期待が大きくなっています。個人ローンを推進するための販売チャネルとしての職域が見直しされているのです。

(3)既存取引先との取引深耕

 経営者の高齢化に伴う廃業や、新規での事業立ち上げ数の低迷により、地域金融機関のマーケットとなる事業者数は減少しています。当然、事業者向け融資に関する金融機関間の金利競争は激しくなり、それにともなって金融機関の収益を圧迫しています。単なる金利競争に終始しないために、金融機関は、金利以外の差別化が提供できる取引先との新たな結び付きが求められています。そういった中で、福利厚生サービスを取引先従業員向けに提案できる職域営業が見直しされています。

【図表1:職域営業が再評価されている背景】
#207図01
【図表2:職域営業に関する主な取組み】
#207図02


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